2021.02.14WATCH REPAIR

カルティエ・マストヴァンドームの変色取り

カルティエのマストヴァンドームが送られてきました。裏蓋にはまだシールが残っており大切に使われていたのだと思います。
ただ、大切に使っていても変色をしてしまうのは何故でしょう?

18金というのは純金が75%と銀や銅を25%混ぜた合金です。18金に含まれる純金自体は酸化(錆)しませんが、銀や銅は長い時間が経過すると酸化(錆)して18金が黒っぽい金色になります。これは18金メッキでも同じで、長い時間の経過で黒ずみが出てしまいます。今回のカルティエの腕時計はシルバー925(銀)の素材に薄膜の18金をヴェルメイユという技法で貼ってあります。前述のように18金の薄膜は時間の経過で酸化して黒くなってしまいますが、このヴェルメイユは中の素材がシルバー(銀)なので黒くなるのがどうも強い(早い)ように思います。

こちらがカルティエ・マストヴァンドームの表面です。全体的に黒く変色していますが、特に12時側と6時側が真っ黒に変色しています。

こちらが裏面です。シールが貼ってある部分は空気に触れない為に酸化せずに変色を免れています。しかし12側と6時側は黒く変色しています。

分解をしてみました。ケースと裏蓋だけでなくネジ類も黒く変色しています。

各パーツの変色取りの修理を行いました。小さなネジも綺麗になって金色を取り戻しています。また写真では分かりにくいのですが本体ケースはバフ研磨をしてあるのでツヤが出て綺麗になっています。

時計を組み立てました。変色が取れてケースにツヤが戻ってとても綺麗になりました。
ただ、バフ研磨では深い擦り傷や打ち傷までは取り除くことができませんので僅かに傷が残っています。この深い擦り傷や打ち傷まで完璧に取り除いて新品のようにするのには「研磨・再メッキ」の新品仕上げの修理を行う必要があります。

こちらが裏面です。この時計は裏蓋にシールが張られたままでしたので、このように新品の状態に戻りました。
この後、新しいシールを貼り直して完成です。

作業内容 : 変色取り修理
修理費用 : 9,900円(税込)(往復の送料無料)

深い打ち傷が気になる場合は一旦ヴェルメイユ(金張り)を研磨で全て剥がしてメッキをする必要があります。こちらの研磨・再メッキの新品仕上げ料金は19,800円(税込)となります。

修理ご希望の方にはお近くのコンビニから当店に無料(着払い)で送ることができる「らくらく送付キット」をお送りいたします。【LINE】または【お問い合せフォーム】から「郵便番号、ご住所、お名前、お電話番号」をお知らせください。またLINEやメールでお時計の写真をお送り頂くと詳しいご説明が返信できますのでお気軽にご相談ください。

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