2024.08.17JEWELRY REPAIR
今回は18金で出来ているブローチの変色取り修理です。
写真のように黒く変色している箇所がブローチのあちこちにあります。
ん?18金なのに何故変色するの?と思われる方も多いと思います。
18金という金属は純金に銅や銀を混ぜた合金です。何故、銅や銀を混ぜるのかというと・・・耐久性を上げる為です。高価なジュエリーを何十年も使えるようにするには純金では柔らかく過ぎて、ある程度の硬さも必要なのです。
貴金属の場合、その純度は100分率ではなく1000分率で表します。純金が1000/1000で18金が750/1000と表示します。100分率でいうと18金の場合は75%が純金で25%が他の金属ということになります。この25%に銅や銀が使われるのです。この25%に銅をたくさん入れる(赤割り)と赤っぽい金色になり、その代表がピンクゴールドです。また銀をたくさん入れる(青割り)と黄色が強い金色になります。
さて本題です。純金の特徴はご存じのように酸やアルカリに強く、永久に色が変わることがありません。しかし25%に含まれる銅や銀は酸化して色が変わってしまいます。ティファニーの銀製品のネックレスなどがすぐに黒くなってしまうのはご存じかと思います。
このように18金に含まれる銅や銀が空気中に含まれる硫化水素などに反応して黒く変色してしまうのです。
ただ、変色した18金は専用の液体で簡単に元に戻すことができますのでご安心ください。上の写真のように見違えるように綺麗になりました。
変色したジュエリーがあれば遠慮なく当店にお持ちください。その場で変色取りをさせていただきます。