2025.12.14JEWELRY REPAIR
先日、ヨーロッパ旅行の思い出が詰まった、特別なボルダーオパールの指輪のリフォームをご依頼いただきました。
こちらがリフォーム前の指輪です。


お客様がお持ちだったのは、オパールの美しい遊色効果が際立つ、バラのつぼみを象ったようなユニークなボルダーオパールです。しかし、ご覧のように、非常に華奢なアームの上に、オパールが高く、むき出しの状態でセットされていました。
宝石の特性: オパールはモース硬度が低く(5.5〜6.5程度)、非常にデリケートな宝石です。特にこのデザインでは、衝撃に弱く、欠けたり破損したりするリスクが高い状態でした。
お客様へのアドバイス: 私どもからは、この**「飛び抜けて高い」オパールを日常的に安心して身に着けていただくために、「できるだけ指輪の中に隠す」ように、つまり石を保護し、強度を上げる**デザインをご提案させていただきました。
デリケートなオパールを保護しつつ、ヨーロッパの旅の思い出を感じられるような、華やかでエレガントなデザインを目指しました。
地金のボリュームアップ: 華奢なアームから、存在感のある幅広のリングへと変更し、全体的な強度を大幅に上げました。
マット加工(艶消し): 地金にはマット(艶消し)加工を施し、オパールの柔らかな輝きとパールの上品な光沢が際立つよう工夫しました。
ベゼルセッティング風の配置: ボルダーオパールの台座の周囲を厚い地金で囲み、横からの衝撃から守る構造にしました。
脇石の配置: メインのオパールの両サイドに、サイズの合った**アコヤ真珠(パール)**を配置しました。真珠を両側のガードのように配置することで、オパールのエッジが直接ぶつかるのを防ぎ、さらにリング全体のデザイン性を高めています。
リングのアームの側面には、旅の記憶にふさわしいクラシカルな唐草(アラベスク)模様の彫刻を施しました。マットな地金に彫られた艶やかな模様が、指輪に深みとエレガンスを加えています。
こちらが生まれ変わった指輪です。


オパールの持つ唯一無二の魅力を最大限に引き出しながら、日常使いできる安心感を備えた、世界に一つだけのジュエリーが完成しました。お客様にも大変喜んでいただき、私たちも嬉しい限りです。
「大切な宝石を長く、安心して楽しみたい」 カイドージュリーは、お客様の宝石への想いを大切にし、最適なリフォームをご提案いたします。
ジュエリーのリフォームやオーダーメイドにご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。眠っている宝石を、お客様のライフスタイルに合わせた**「特別な日常のジュエリー」**へと蘇らせるお手伝いをさせていただきます。
この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました!