2024.06.02ORDER MADE
当店が取り組んでいるSDGs活動に、『リスパコ re:sparkle』という自社プロデュースのジュエリーブランドがあります。
これにはre:sparkle (再び輝かせる)という意味合いを持たせた造語です。
宝石は地球が何百億年の歳月を経て作った宝物です。
それはいまも地球の内部で作られている訳ではありません。
まだ地球に一切の生物が存在しない時代。
火の玉のように高温であった地球が徐々に冷めていきます。
この過程で偶然に希少な産物(結晶)として生まれたのが宝石です。
小学校の理科の実験で熱湯に塩を溶かせて飽和食塩水を作ってゆっくり冷ましていくと水の中に塩の結晶が残る、という原理と同じです。今も京セラという会社ではクレサンベールという合成の宝石を水熱法という同じ原理で作っています。
さて、このように地球が偶然に作った産物の宝石ですが、産出が極めて少ないのが特徴です。
実は先進国の地層に宝石が埋まっていても、機械を使い人件費を払うと採算が合わないということになるのです。
今現在、宝石を産出している国の大半が人件費の安い国です。
労働者の1か月の労働賃金が何百円、何千円という国だからこそ採算が合うのです。
このような環境なので宝石の産出はSDGsの「貧困を無くそう」というテーマで取り上げられることが多くあります。
宝石の採掘はこのような厳しい環境の鉱山でしか産出されません。
しかし実はもっと簡単に宝石が手に入る鉱山があるのです。
それが「都市鉱山」です。
この「都市鉱山」とは皆さんがこれまでに購入して使わずに家庭の中に眠っている宝石です。
いま金やプラチナの地金が高いので、不要な家庭のジュエリーを売る方が多くなっていますが、このジュエリーに使われている宝石は粒の大きなダイヤや大きく綺麗な色石以外は買取時にその石に値段が付かないことが多いのです。
特にアメシストやシトリントパーズ、ブルートパーズ、ペリドットなどの半貴石と呼ばれるものは、特別に綺麗でない限りあまり値段が付きません。
このような家庭という「都市鉱山」から出てきた宝石たちは、とても美しいのに値段が付かずにその行き場所を失っています。
このような美しい宝石たちを再び輝かせるのがリスパコです。
右側の緑色の石は地金買い取りの際に指輪から外されたペリドットです。
前回のオーダーメイドジュエリー事例でご紹介したルビーのペンダントに入っていた小さなメレーダイヤと合わせて新たなジュエリーをお作りします。
K18イエローゴールドの美しいペリドットの指輪が出来上がりました。
何百億年の歳月をかけて地球が生んだ美しい宝石。
地中の鉱山からではなく、都市鉱山という新たな鉱山から産出されました。
その輝きは地中から産出された宝石と全く変わらない永遠の美しさです。
リスパコでは「都市鉱山」から回収した(地金買い取り時に出た)宝石たちをお客様にご寄付頂いているので、新たにジュエリーとして大切にして頂けるお客様にも無料でご提供させていただいております。
料金は加工料金のみとなり、本物の宝石をお手軽にお楽しみいただけます。