2024.06.29WATCH REPAIR
今回もカルティエタンクの再メッキ修理です。カルティエのマストシリーズは放置しておくと、どうしてもこのように変色してしまいます。またはっきりと見えませんがメッキの剥がれもあります。
こちらがご依頼品なのですが、一見するとメッキの剥がれが無いように見えます。しかし、四隅の箇所を注目していただくと、黒い銀色のように見える箇所があります。このようなものは変色を取ってみると、この四隅がメッキが剥げて下地の銀が露出しています。
こちらが裏面です。多くのものは裏面の裏蓋にメッキの剥がれはありません。ただ例外的に、元のメッキが不完全だったのではないか?と疑いたくなるような、表も裏蓋もパラリパラリとメッキが剥がれてくるものもあります。
研磨で剥がれているメッキを取り去り、同時に擦り傷も取って鏡面仕上げにしてピカピカにします。その後、5ミクロンのメッキを施します。
裏蓋の横の部分は研磨で鏡面仕上げをし、平面の部分はヘアライン加工をして擦り傷を取り去ります。
皆さんが、その出来上がりの美しさに驚かれます。
また納品時に変色防止のリーフレットもお付けしています。
※変色防止については、この過去のブログにも書いてありますのでご参考にしてください。