カルティエの変色やメッキの剥がれについて全国からご相談を多く受けています。
今回は劇的に蘇った…驚くように綺麗になった…カルティエの時計の修理をご紹介いたします。
全国でカルティエの時計を綺麗に出来ないかと悩んでおられる方々にこのブログが届くことを願っています。

こちらが今回ご依頼をいただいたカルティエです。この時計はもともとブロンズ色のカルティエ？と思うほど色が変色しています。しかも6時の位置のベゼルには深い凹みの傷が何本も付いています。

こちらが裏面です。メッキの変色、メッキの剥がれ、傷も無数に付いていて、こんなに汚くなった見え方はカルティエのブランドには相応しくない状態です。

今回は電池交換のご依頼も受けていましたので、電池交換をしようとすると・・・裏蓋を開けたとたんに電池が飛び出してきました。おや？これはよくある故障だな？と電池の接点の部分を見ると・・・やはりそうです。以前にこの時計の電池交換をした時計店がミスをして接点を曲げてしまっています。

これが拡大写真です。黄色の部分に電池がピッタリ収まるように設計されているのですが、白〇の部分の接点の部品を曲げてしまっているので、電池がしっかりと格納できないのです。
この接点の部品は本来はＬ字の形をしています。この時計に電池を入れる時はこのＬ字の形の部品を横から押すように、電池を斜めからスライドして入れます。
この失敗事例はよくあるのですが、電池交換をする者が電池を真上から入れてギュッと押すので、このようにＬ字の形の部品が曲がって潰れてしまうのです。電池交換で当店に持ち込まれるカルティエで時々見かけます。時計店の修理者もしっかりとした電池交換をして欲しいものです。
これを直すのには時計を分解してこの部品を取り出してゆっくりと元のＬ字の形に戻してやらないといけません。
今回はお客様にこの事をお知らせしましたが、このままでも動くのなら、今回は予算が無いので修理は見合わせるとのことでした。
この変形では裏蓋を閉めてやると、裏蓋が電池を押すことになり、何とか電池のプラス側に接触して動きますが、時計にとってはあまり良いことではありません。

時計の本体ケースと裏蓋を研磨してメッキ（ヴェルメイユ）を取り去り、擦り傷なども取り去って綺麗にします。今回は6時側に深い擦り傷があったのですが、これも綺麗に取り去ることが出来ました。

研磨でピカピカの状態にした本体ケースと裏蓋をメッキしました以前の状態が嘘のようにとても綺麗になっています。

時計を組み立てて完成しました。なんと美しいのでしょう！カルティエ本来の風格を取り戻しました。ガラスに傷が入っていなかったので新品のように見えます。（写真では細かい傷のようなものが見えていますが、実際には肉眼では見えません。）

裏蓋もご覧の通りにピカピカになりました。（写真では細かい傷のようなものが見えていますが、実際には肉眼では見えません。）

最後にビフォア・アフターの写真をお見せします。このカルティエが送られて来た時には・・・「ブロンズ色で発売されていたアルバの時計？」と思うほど酷い状態でした。
写真では分かり難いのですが、実際に肉眼で見るとその違いに驚かれると思います。

当店のカルティエの時計の再メッキについては、完成品を発送し、お客様の手元に修理品が届くと・・・「とても綺麗にしていただいてありがとうございました。あまりの美しさに感動しました。」というメッセージを多くいただきます。このメッセージが私たちの仕事のやりがい、喜びになっています。

今回のカルティエ【Cartier】の修理料金
作業内容　:　研磨・メッキ修理+電池交換
修理費用　:　22,000円（税込）（19,800円+2,200円）
往復の送料は無料です。

修理ご希望の方にはお近くのコンビニから当店に無料で送ることができる「らくらく送付キット」をお送りいたします。【LINE】にて「郵便番号、ご住所、お名前、お電話番号」をお知らせください。またLINEやメールでお時計の写真をお送り頂くと詳しいご説明が返信できますのでお気軽にご相談ください。