2024.05.12WATCH REPAIR
カルティエマストタンクの変色取り修理のご依頼をいただきました。お客様から当店のLINEに送られてきた画像を見ると、どうもメッキの剥がれもあるようです。
こちらが表側です。この表側は変色の色ムラで時計がとても汚く見えます。
こちらが裏側です。表側ほどではありませんが全体に黒ずんで汚く見えます。
カルティエマストタンクのメッキの剥がれは四隅に現れます。写真の赤丸の部分をよく見るとメッキが剥がれている部分の境目に線が見えると思います。
この写真をLINEでお客様にお送りしてメッキの剥がれがあるので、変色取り修理ではなく研磨と再メッキが必要なことをお知らせしました。変色取り修理だけですと、メッキが剥がれた部分は下地のシルバー925がむき出しになってしまうので短期間で真っ黒に変色してしまい、どうしても再メッキをする必要があるのです。
33,000円の再メッキコースの修理を行いました。このコースはメッキの剥がれがあるために全体のメッキを剥がす研磨をします。この研磨により表面に付いている擦り傷や打ち傷も同時に綺麗になります。この上に5ミクロンの18金の再メッキをしますので新品のような輝きが戻ります。
写真を見ていただくと、とても綺麗になっているのがお分かりかと思います。
こちらは裏面です。裏蓋も研磨をしてから、その上にヘアライン加工をしますので、傷も取れて新品のような状態になります。
研磨と再メッキの修理は→時計の分解→ガラス外し→本体ケース研磨→裏蓋研磨→ヘアライン加工→5ミクロンメッキ加工→ガラス接着→時計組立と、とても手間のかかる工程が必要です。
また時計が綺麗になると、これまで目立たなかったガラスの傷が目立つようになります。ご希望があればガラス交換も行いますのでご相談ください。