2024.08.17WATCH REPAIR
当店に送られてくるカルティエの再メッキで時々見かけるのが下のような状態のメッキの剥がれです。
時計のメッキが全体的に剥がれて白くなっているものです。このような剥げ方の時計は過去に研磨で本来のメッキを研磨で剥がして1ミクロン以下の再メッキをしたものです。
お客様に「これは中古で買われましたね?」とお聞きすると、100%の方が「そうです中古で買いました」というお返事が返ってきます。
当店のある福井市の隣は眼鏡フレーム生産シェア97%を誇る鯖江市です。この鯖江市には眼鏡フレームのメッキ工場が何社もあります。このメッキ工場の社長さんたちのお話を伺うとほとんどのメッキは0.8ミクロン以下とのことでした。
腕時計に関しては使用の際に摩擦が多く、どうしてもメッキが取れてしまいがちです。当店も初期のころは1ミクロンのメッキで対応していたのですが、全国のあちこちのメッキ工場に問い合わせをして、現在は5ミクロンのメッキが出来るようになりました。
理想は10ミクロン、20ミクロンなのですが、今のメッキ工場の担当者によると、5ミクロン以上の厚みにするとメッキの艶が無くなってしまうので綺麗なメッキが難しいとのことでした。
こちらが18金の5ミクロンのメッキを施した完成品です。お預かり前のメッキの数倍の厚みがありますのでご安心いただけるかと思います。