2025.10.15WATCH REPAIR
カルティエの時計の中でも、特に高い人気を誇る**「マストタンク」**。そのクラシカルなデザインは、今もなお多くのファンを魅了しています。
しかし、長年愛用していると避けて通れないのが**「メッキの剥がれ」**です。
今回ご紹介するのは、マストタンク(クオーツモデル)のメッキが四隅のラグや裏蓋でパラパラと剥がれてしまったケースの「再メッキ修理」事例です。
もし、お持ちのマストタンクのメッキ剥がれにお悩みでしたら、ぜひ当社の**「厚メッキ修理」**で当時の輝きを取り戻しませんか?
お預かりしたのは、裏蓋に**「Cartier Paris VERMEIL ARGENT 925 PLAQUE OR G 20M」**と刻印された、**ヴェルメイユ(Vermeil)**仕様のモデルです。
ヴェルメイユとは、貴金属であるスターリングシルバー(銀無垢)をベースに、厚い金メッキを施す伝統的な技法です。しかし、汗や湿気、経年劣化により、メッキが徐々に摩耗・剥離してしまうのは避けられません。
今回の事例では、特に時計の四隅、通称**「ラグ」**と呼ばれる部分や、裏蓋のフチの部分でメッキが下地の銀(シルバー)や真鍮層にまで達するほど剥がれてしまっていました。(上部写真「before」参照)
このままでは、時計の美観が損なわれるだけでなく、下地の金属が錆びたり変色したりする原因にもなりかねません。
当社の再メッキ修理では、単にメッキをかけ直すだけではなく、**「耐久性と美しさの復元」**に徹底的にこだわっています。
メッキを施す前に、まず古いメッキ層を完全に除去し、ケース全体を丁寧に研磨します。
特に、剥がれた箇所と残っている箇所の段差をなくすこと、そしてケース全体を元の鏡面のような**「鏡面仕上げ」**に戻すことが重要です。この下地処理の工程が、仕上がりの美しさを大きく左右します。
研磨が完了した後、新たに金メッキを施します。
日本のメッキ工場のメッキが0.8ミクロン以下の薄いメッキであるのに対し、当社ではより耐久性を高めるため、5ミクロンの厚い再メッキを施します。
これにより、汗や日常的な摩擦に対する耐久性が格段に向上し、マストタンクをより長く、安心してご愛用いただけるようになります。
再メッキ修理を終えたマストタンクをご覧ください。(下部写真「after」参照)
剥がれていた四隅のラグは、まるで新品のようなピカピカのゴールドに蘇りました。裏蓋の文字の周囲にあった剥がれも完全に解消され、ケース全体が当時の鏡面仕上げの輝きを取り戻しました。
お客様からも、「諦めていたメッキ剥がれが、こんなに綺麗になるなんて」と大変ご満足のお声をいただきました。
カルティエのヴェルメイユは、銀をベースとしているため、メッキの剥がれは避けられません。しかし、信頼できる技術を持った専門店に依頼すれば、今回のように美しく、そして耐久性を高めて復活させることが可能です。
マストタンクの再メッキ修理の費用は33,000円(税込)となります。
愛着のある大切な時計を長く使い続けるために、カルティエ マストタンクのメッキ剥がれでお困りの方は、ぜひ一度カイドージュエリーにご相談ください。
時計修理の専門ブログはこちらからご覧いただけます。
カイドージュエリー 時計修理のブログ https://kaido-co.jp/watch-repair/