2025.10.21WATCH REPAIR
いつもカイドージュエリーの時計修理ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回は、カルティエ(Cartier)の不朽の名作**「マスト ドゥ カルティエ タンク」(Must de Cartier Tank)**、クォーツモデルの再メッキ修理事例をご紹介します。長年のご愛用により、メッキが剥がれてしまった大切な時計が、熟練の職人の手によって新品同様の輝きを取り戻しました。
「メッキ剥がれで諦めていた」「もうこの時計は使えないと思っていた」という方へ、当社の確かな技術と、マストタンクが持つ魅力の秘密を紐解きます。
お客様からお預かりしたのは、クォーツムーブメントを搭載したカルティエのマストタンクです。
剥がれたメッキをそのままにしておくと、腐食がさらに進行する可能性があります。当社の修理は、時計の価値と美しさを最大限に引き出すため、以下の工程を丁寧に行いました。
メッキ処理の仕上がりを左右する最も重要な工程です。 剥がれた古いメッキを研磨で丁寧に研磨しました。特にメッキが剥がれやすい四隅のラグや角の部分も、本来の美しいエッジを損なわないよう細心の注意を払って磨き上げ、滑らかな鏡面に仕上げます。この研磨作業によって、新しいメッキが均一に定着する完璧な土台が作られます。
研磨後、ケースと裏蓋に新しい金メッキを施します。 今回も、耐久性と高級感を兼ね備えた5ミクロンの厚い金メッキを採用。これにより、一般的なメッキよりも剥がれにくく、ヴェルメイユ特有の深みのある美しいゴールドの輝きが蘇ります。
熟練の時計技師がムーブメントをケースに戻し、丁寧に組み立て、動作確認と防水性のチェック(簡易)を行って修理完了です。
(※画像をご覧ください)
再メッキ後のマストタンクは、剥がれていたメッキ部分が完全に修復され、ケース全体が均一で深みのあるゴールドの輝きを取り戻しました。鏡面に磨き上げられた表面は、まさに新品時の輝きです。
マストタンクが「メッキ剥がれ」という悩みを持つにも関わらず、世代を超えて愛され続けるのはなぜでしょうか。
「マスト ドゥ カルティエ」ラインは、1970年代の「クォーツショック」という危機的状況の中、「誰もがカルティエの持つ美意識に触れられるように」という革新的なコンセプトのもと誕生しました。
高級素材であるK18ゴールドではなく、シルバーに厚い金メッキを施す「ヴェルメイユ」を採用することで、価格を抑え、カルティエを「必需品(Must)」として世界に広めることに成功したのです。
この背景を知ると、マストタンクが単なる時計ではなく、カルティエの歴史と、挑戦のスピリットを体現した特別なアイコンであることが分かります。
メッキ剥がれや変色でお困りのカルティエ マストタンクをお持ちでしたら、ぜひカイドージュエリーにご相談ください。
当社の**「丁寧な研磨」と「耐久性の高い5ミクロン再メッキ」**の技術で、お客様の大切な一本を、再び時を超えて輝き続ける最高の状態でお届けします。
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