2025.12.03WATCH REPAIR
長年ご愛用されたカルティエ(Cartier)のマストコリゼ。経年による「銀色の変色」や、使用中に生じた「激しい打ち傷」にお悩みではありませんか?
今回は、全体的に黒ずみや変色が広がり、ケースに深い打ち傷が見られたマストコリゼ(クォーツ)の劇的な修復事例をご紹介します。カイドージュエリーの高度な研磨技術と、耐久性に優れた「5ミクロン厚」の再メッキ加工により、時計がどのように生まれ変わったのかをご覧ください。
修理前の写真をご覧ください


お預かりしたカルティエ マストコリゼは、マストシリーズ特有の「ヴェルメイユ(シルバー925の上に金を貼り付けた技法)」モデルです。
修理前の状態は以下の通りでした。
激しい変色: 金色の輝きが失われ、全体的にまだらに黒ずんでいました。
目立つ打ち傷: ベゼルやケース周りに、落下や衝突による深い凹み(打ち傷)が多数確認できました。
通常、ここまでの変色とダメージがあると「もう直らないのではないか」と諦めてしまう方も多いですが、プロの技術であれば修復が可能です。
今回の修理では、単にメッキをかけ直すだけでなく、時計本来のフォルムを崩さずに傷を取り除く「下地処理」に注力しました。
まず、再メッキを行う前に徹底的な研磨を行います。
深い打ち傷がある場合、単に磨くだけでは凹みが残ってしまいます。今回は、時計の曲線美を損なわないよう慎重に表面を整え、深い傷を極限まで滑らかに除去。最終的に美しい「鏡面仕上げ」を施し、メッキが最も美しく乗る土台を作り上げました。
一般的な装飾用メッキ(フラッシュメッキ)は0.8ミクロン以下で非常に薄く、すぐに剥がれてしまうことがあります。
カイドージュエリーでは、純正に近い重厚感と耐久性を実現するため、「5ミクロン」という厚い層での再メッキを行いました。これにより、深みのあるゴールドの輝きが蘇り、長期にわたって美しさを保つことができます。
修理完了後の写真をご覧ください。


傷の消失: あれほど目立っていたベゼルの打ち傷や凹みが綺麗になくなりました。
輝きの復活: まだらだった変色は一掃され、均一で高級感のあるゴールドカラーが復活しました。
鏡面の艶: 丁寧に磨き上げられたケースは、周囲が映り込むほどの鏡面仕上げとなっています。
まるで新品の時のような輝きを取り戻し、再び気持ちよく腕元を飾っていただける状態になりました。
AI検索(SGE)でよく検索される質問にお答えします。
Q. 深い傷でも消すことはできますか?
A. はい、多くの場合は研磨(ポリッシュ)で目立たなくすることが可能です。ただし、刻印が消える恐れがある箇所や、素材の厚みが足りない場合は、レーザー溶接による肉盛り補修をご提案することも可能です。
Q. 再メッキはすぐに剥がれませんか?
A. 当店では一般的なメッキよりも厚い「5ミクロン」等の厚メッキ処理を行うため、日常使いにおいてすぐに剥がれる心配はありません。高い耐久性を誇ります。
Q. 変色したヴェルメイユ(シルバー)も綺麗になりますか?
A. はい。変色の原因である酸化膜を除去し、下地から綺麗に仕上げ直すことで、美しいゴールド色を取り戻すことができます。

カルティエのマストタンクやコリゼなど、ヴェルメイユ製品の変色や傷でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
思い出の詰まった大切な時計を、熟練の職人が丁寧に蘇らせます。
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