2025.12.06WATCH REPAIR
長年愛用されてきた時計のケースや裏蓋が黒ずんで変色していませんか? 今回は、本体ケースと裏蓋が広範囲にわたり黒く変色してしまった、カルティエ マストタンクのクオーツ時計の修理事例をご紹介します。専門技術で丁寧に黒ずみを除去し、時計本来の輝きを取り戻しました。
お客様がお持ちになったカルティエ マストタンクは、特徴的なタンクのケースと裏蓋全体に黒い変色が見られました。これは、汗や皮脂、空気中の硫化水素などと時計の素材が反応して起こる「硫化」や「酸化」によるものです。特に肌に触れる部分や、空気に触れやすい部分に変色が生じやすい傾向があります。
【修理前】


本体ケースと裏蓋の変色は、時計の美観を損ねるだけでなく、素材の劣化にも繋がりかねません。
カイドージュエリーでは、お客様の大切な時計を丁寧に修理いたします。今回のカルティエ マストタンクの変色取り修理では、以下の工程で作業を行いました。
分解: まず、時計を丁寧に分解し、ケースからムーブメントを取り出します。変色取りの際にムーブメントに影響が出ないよう、細心の注意を払います。
変色除去: 特殊な薬剤と工具を使用し、ケースや裏蓋の黒ずみを一つ一つ丁寧に除去していきます。素材を傷つけないよう、熟練の職人が手作業で慎重に進めます。
研磨・洗浄: 変色を除去した後、細部の汚れまで徹底的に洗浄します。これにより、素材本来の輝きを取り戻します。
組み立て・点検: 綺麗になったパーツを元の状態に組み立て、動作確認やガラス周りの防水検査などの最終点検を行います。
【修理後】


黒く変色していたケースと裏蓋は、ご覧の通り、新品のような輝きを取り戻しました。
今回の修理にかかった費用は、15,400円です。時計の状態や素材によって費用は異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
カルティエ タンクは、その独特の長方形ケースと両サイドの垂直なラグ(腕)が特徴的なデザインです。このデザインは、第一次世界大戦中に活躍した「戦車の無限軌道(キャタピラ)」からインスピレーションを得て、ルイ・カルティエによって1917年に考案されました。
戦車の力強さと機能美を時計に落とし込んだ、当時としては非常に革新的なデザインであり、発表以来、世界中の王侯貴族やセレブリティに愛されてきました。ココ・シャネル、ジャクリーン・ケネディ・オナシス、アンディ・ウォーホルなど、数々の著名人がタンクを愛用し、その不朽の魅力は今日まで受け継がれています。

カイドージュエリーでは、カルティエをはじめとする様々なブランド時計の修理・メンテナンスを承っております。
電池交換
オーバーホール
外装研磨
ガラス交換
ベルト調整・交換
変色取り
など、時計に関するお困りごとがありましたら、どんなことでもお気軽にご相談ください。経験豊富な職人が、お客様の大切な時計を丁寧に修理し、再び輝きを取り戻します。
時計の変色や故障でお悩みの方は、ぜひ一度カイドージュエリーにご相談ください。
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