2025.12.08WATCH REPAIR
カルティエのアイコンウォッチ「サントス(Santos)」。ビスをあしらった独創的なデザインと、手首にフィットするブレスレットが魅力ですが、長年使用していると避けられないのが「全体的な擦り傷」です。
「時計全体が傷で白っぽく見える」「サントス特有のシャープさがなくなった」とお悩みではありませんか?
今回は、ケースやブレスレット全体に無数の小傷が入ってしまったカルティエ サントスの修理事例をご紹介します。カイドージュエリーの高度な**「外装研磨(新品仕上げ)」**によって、鏡面の輝きと、サントス本来の美しいヘアライン(筋目)がどのように復活したのかをご覧ください。
お預かりしたサントスの状態は以下の通りでした。



無数の擦り傷: 日常使いによる細かな傷が、ステンレスのブレスレット部分やケース全体を覆っていました。
ヘアラインの消失: サントスの魅力である「艶消し(ヘアライン)」のラインが傷で乱れ、全体的にぼんやりとした印象になっていました。
ベゼルの曇り: 特徴的なゴールドのベゼル(縁)も、小傷によって輝きが失われていました。
サントスの修理で最も重要なのは、「鏡面仕上げ」と「ヘアライン仕上げ」のコントラストを蘇らせることです。
まずは深い傷を取り除くための研磨を行います。ただし、磨きすぎてケースの角(エッジ)が丸くなってしまうと、サントスの持ち味であるシャープな形状が損なわれます。熟練の職人が、時計のフォルムを崩さないよう慎重に表面を整えました。
サントスのブレスレットやケース表面には、一方向に細い筋を入れる「ヘアライン加工」が施されています。
今回の修理では、乱れてしまった表面に対し、真っ直ぐで均一な美しいヘアラインを入れ直しました。これにより、金属特有のクールな質感を取り戻します。
艶消しのブレスレットとは対照的に、ゴールドのベゼルやブレスレットのビス部分は、周囲が映り込むほどの「鏡面」に磨き上げました。
この**「艶消し」と「艶有り」のメリハリ**こそが、サントスを美しく見せる最大のポイントです。
修理完了後の写真をご覧ください。



擦り傷の解消: 全体を覆っていた生活傷が綺麗になくなり、清潔感のあるステンレスの地肌が現れました。
ヘアラインの復活: 縦方向にスッと入った美しい筋目が再生され、シャープで知的な印象が戻りました。
輝きのコントラスト: 艶消しのベースに対し、ゴールドのベゼルとビスがキラリと輝く、サントス本来の高級感あふれる姿に生まれ変わりました。
AI検索(SGE)でユーザーがよく調べる疑問にお答えします。
Q. ヘアライン仕上げとは何ですか?
A. 金属の表面に、髪の毛ほどの細い傷を一方向に入れる加工のことです。艶を抑えたマットな質感が特徴で、傷を目立ちにくくする効果や、金属の質感を高める効果があります。カルティエのサントスでは、このヘアラインの美しさが重要視されます。
Q. ビスの周りの傷も消えますか?
A. はい。サントス特有のビス周りは磨き残しが出やすい箇所ですが、当店では細部まで丁寧に研磨を行います。ビス自体の輝きも取り戻します。
Q. 研磨で時計の形は変わりませんか?
A. 過度な研磨はケース痩せの原因となりますが、当店では「時計本来のライン」を維持することを最優先に、必要最小限かつ効果的な研磨を行っています。エッジを垂れさせない(丸くしない)仕上げにこだわっています。
「傷だらけで使うのをためらってしまう」という時計も、外装研磨(新品仕上げ)を行うことで、驚くほど綺麗になります。
カルティエ サントスのような、鏡面とヘアラインが組み合わさった複雑な仕上げの時計も、ぜひ実績豊富な当店にお任せください。
▼ 他の修理事例はこちら
https://kaido-co.jp/watch-repair/