2025.12.13WATCH REPAIR
カルティエ(Cartier)の不朽の名作、「マストタンク(Must Tank)」。エレガントなデザインで長年愛され続けていますが、長く愛用する中で多くのオーナー様が直面する悩みがあります。
それは、**「ケース全体の黒ずみ(変色)」と「メッキの剥がれ」**です。
今回カイドージュエリーにお持ち込みいただいたマストタンクも、全体が激しく黒変し、ケースの輝きが失われている状態でした。しかし、当店の**「鏡面仕上げ研磨」と「5ミクロン厚メッキ」**により、新品同様の輝きを取り戻しました。その驚きの修復プロセスをご紹介します。
ご依頼いただいた時計は、ケースの四隅や裏蓋周辺が黒く変色し、所々メッキが剥がれて下地が見えている状態でした。
マストタンクのケースは「ヴェルメイユ(Vermeil)」という技法で作られています。これは**「シルバー925(純銀)」**の上に金を貼り付ける伝統的な技法です。 修理前の裏蓋写真にある「ARGENT 925」の刻印がその証拠です。
黒ずみの正体: 内部のシルバーが空気中の成分や汗と反応して「硫化」し、黒くなる現象です。メッキが薄くなった部分から硫化が進み、時計全体が黒ずんで見えてしまいます。
メッキ剥がれ: 経年劣化や摩擦により、特に四隅の金メッキが剥がれ、下地のシルバーが露出してしまいます。
単に色を塗るだけでは、美しい輝きは戻りません。当店では以下の工程で徹底的に修復します。
新しいメッキを美しく定着させるためには、下地作りが命です。 変色した古いメッキや酸化膜を丁寧に剥離し、ケース表面の傷を研磨します。職人の手仕事により、歪みのない**「鏡面仕上げ」**を施すことで、最終的な仕上がりに圧倒的な差が生まれます。
一般的な再メッキ修理よりも厚い、「5ミクロン」の金メッキを施しました。現代の技術による高品質な5ミクロンの厚メッキは、耐久性が高く、美しいゴールドの色味を長期間保つことができます。
【Before】 全体的にくすみ、黒ずみが目立っていたケース。高級感が失われ、少し疲れた印象でした。


【After】 まるで新品のデッドストック品のような輝きが復活しました!


黒ずみは完全に消え、クリアなゴールドの輝きに。
ケースのエッジ(角)も、鏡面仕上げにより美しく光を反射しています。
裏蓋の「Cartier」「VERMEIL」といった刻印も潰れることなく、くっきりと残っています。
「思い出の時計だけど、汚れてしまって着けられない…」 その時計、タンスの奥に眠らせておくのはもったいないです。
カイドージュエリーでは、マストタンク特有の素材(シルバー925ベース)を熟知した職人が、一本一本丁寧に輝きを取り戻します。他店で断られた変色や腐食も、ぜひ一度ご相談ください。
今回の修理事例のように、**「研磨」+「厚メッキ」**のダブル施工で、あなたの大切な時計を次の世代まで残せる美しさへと仕上げます。
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