2025.12.15WATCH REPAIR
カルティエ(Cartier)のアイコンウォッチ、「タンクフランセーズ」。洗練されたデザインで、ブレスレットウォッチの代名詞とも言える名作です。
しかし、長年の使用による摩耗や衝撃で、バンド(ブレスレット)の連結パーツが破損し、欠落してしまうことがあります。
メーカーや一般的な時計修理店に持ち込むと、 「パーツ単体の供給がないため、バンド一式の交換になります」 と言われ、数十万円の高額な見積もりになってしまうことも少なくありません。
「小さなパーツが一つないだけなのに、全部交換するしかないの…?」
そんなお悩みをお持ちの方に、カイドージュエリーだからこそ可能な**「パーツ新規作成・溶接修理」**の実例をご紹介します。


お預かりしたタンクフランセーズは、バンドのコマ同士を繋ぐ重要なパーツが破損し、紛失している状態でした。
このモデルの該当パーツは**18金(K18)**で作られています。パーツがないため、見た目が著しく悪くなってしまいます。
カイドージュエリーは時計修理だけでなく、ジュエリーの製作・加工も行うことが出来ます。 「パーツがないなら、作ればいい」 という発想と技術で、以下の工程で修理を行いました。
① 18金(K18)でパーツをゼロから削り出し 欠損してしまったパーツと同じ形状を、本物の**18金(K18)**の地金から削り出して製作しました。メッキや代用素材ではなく、オリジナルの素材に合わせることで、資産価値や美観を損ないません。
② 精密な溶接(ロー付け)による取り付け 製作した18金パーツを、バンド本体に強固に溶接(ロー付け)しました。 ただくっつけるだけでなく、可動域や強度を計算し、レーザー溶接などの精密技術を駆使して、跡が目立たないよう丁寧に取り付けます。
③ 仕上げの研磨 溶接跡を綺麗に磨き、周囲のコマと馴染むように仕上げを行いました。


修理が完了したバンドは、どこが直した箇所かわからないほど自然で美しい仕上がりになりました。
見た目: 18金を使用しているため色味の違和感もなく、バンドの連結した見た目が繋がり純正品と変わらない美しさです。
バンドごとの交換ではなく、**「必要な部分だけを作って直す」**ことで、コストを抑えつつ愛機を蘇らせることができました。
コマのピンが抜けた・折れた
留め具(バックル)の一部が破損した
古いモデルで部品供給が終了している
このような場合でも、カイドージュエリーなら解決できる可能性があります。
カイドージュエリー 時計修理のブログ・お問い合わせ https://kaido-co.jp/watch-repair/