2025.12.16WATCH REPAIR
カルティエの不朽の名作「マストタンク(Must Tank)」。中でも、現在では生産されていない**「手巻き(機械式)」モデル**は、時計愛好家の間でも非常に人気が高く、希少価値のある一本です。
しかし、製造から数十年が経過しているため、ケースの角や裏蓋の金メッキが剥がれ、下地の銀(シルバー)が露出してしまっている個体が多く見受けられます。 「ヴィンテージの味」として楽しむこともできますが、あまりに剥がれが酷いと、時計全体の品格が損なわれてしまいます。
カイドージュエリーでは、こうした貴重な手巻きマストタンクを、丁寧な研磨と厚い再メッキ修理によって、当時の輝きへと蘇らせます。
今回は、ケースや裏蓋にメッキ剥がれが見られた手巻きカルティエ マストタンクの修復実例をご紹介します。


お預かりした手巻きのマストタンクは、長年の愛用により、ケースの角部分や裏蓋を中心に金メッキが薄くなり、部分的に剥がれて下地の銀色が見えている状態でした。
マストタンクのケースは**「ヴェルメイユ(純銀に金メッキ)」**という製法で作られていますが、メッキが剥がれるとそこから銀が酸化し、黒ずみの原因にもなります。
単に上からメッキをかけるだけでは、美しい仕上がりにはなりません。特に繊細な手巻き時計の場合、より慎重な作業が求められます。
① 丁寧な分解(オーバーホール技術) まず、古い手巻きムーブメントを慎重にケースから取り外します。時計修理の専門知識がないと、この分解作業で文字盤や針、機械を傷つけてしまうリスクがあります。
② 徹底的な研磨(鏡面仕上げ) ここが仕上がりを左右する最重要工程です。 残っている古いメッキや小傷を、職人の手で丁寧に研磨して取り除きます。下地のシルバーを完璧な「鏡面(ミラー状)」に仕上げることで、その後に施すメッキが濡れたような美しい光沢を放ちます。
③ 耐久性抜群!5ミクロンの厚い再メッキ 日本のメッキ工場のメッキの厚みは0.8ミクロン以下と言われていますが、下地処理が完了したケースに、5ミクロンという厚い18金メッキを施します。 一般的なメッキ修理よりも厚みを持たせることで、深みのあるゴールドの色合いを実現するとともに、今後長くご愛用いただいても剥がれにくい高い耐久性を確保しました。


修理完了後のマストタンクは、メッキ剥がれが一切なくなり、ケース全体が艶やかなゴールドに包まれました。
鏡面光沢: ケースのエッジが際立ち、歪みのない美しい光沢が復活しました。
裏蓋の美しさ: 肌に触れる裏蓋もヘアラインを入れて、新品同様に綺麗になり、清潔感が戻りました。
手巻き特有のクラシックな雰囲気はそのままに、まるでデッドストック品のような美しさを取り戻しました。
手巻きのカルティエは、クオーツモデル以上に内部構造が繊細です。また、ケースの研磨においても、元のフォルム(角のシャープさなど)を崩さずに磨き上げる高度な技術が必要です。
カイドージュエリーは、「時計修理のプロ」と「ジュエリー研磨・加工のプロ」が在籍しているため、内部の機械の取り扱いから外装の仕上げまで、最高レベルの修理を提供できます。
メッキが剥げて白っぽくなっている
全体的に傷だらけで輝きがない
大切な時計を綺麗に直したい
このようにお考えの方は、ぜひ一度カイドージュエリーにご相談ください。 あなたの貴重な手巻きマストタンクを、次世代まで残せる美しさに仕上げます。
カイドージュエリー 時計修理のブログ・お問い合わせ https://kaido-co.jp/watch-repair/