2026.02.15WATCH REPAIR
カルティエの不朽の名作「マストタンク」。アンティークウォッチとしても非常に人気が高いモデルですが、長く愛用しているとケースが紫色や茶色、あるいは黒っぽく変色してしまうことがあります。
「メッキが剥がれてしまったのかな?」「もう直らないのかな?」と諦めてしまう前に、カイドージュエリーにご相談ください。 今回は、再メッキではなく、独自の技術による**「変色取り修理」**で、元の美しい輝きを取り戻した修理事例をご紹介します。
マストタンクのケースは、「ヴェルメイユ(Vermeil)」と呼ばれる技法で作られています。これはスターリングシルバー(SV925)の土台に金を貼り付けたものです。 シルバーは空気中の成分と反応して「硫化」する性質があり、これが進むと表面に赤茶色や紫色の変色膜が現れます。これが、マストタンク特有の変色の正体です。
今回お預かりしたマストタンクは、ケースの側面やラグ(ベルトの付け根)を中心に、独特の紫色・茶色の変色が強く出ていました。
【Before】修理前の状態


写真のように、ケースの左右がまるで焼け焦げたような色になっています。これは汚れではなく、シルバーの酸化・硫化によるものです。ここまで進行すると、通常のクロスで拭いただけではなかなか落ちません。
カイドージュエリーでは、時計を一度完全に分解し、パーツ一つひとつに対して丁寧に変色取り作業を行います。
分解: ムーブメント(機械部分)やガラスを外し、ケース単体の状態にします。
変色除去: 特殊な溶剤や専用の工具を使用し、メッキ層を傷めないように慎重に変色部分(酸化膜)のみを除去します。 ※メッキ剥がれが深刻な場合は「再メッキ」をご提案しますが、今回はメッキ層がしっかり残っていたため、オリジナルの風合いを生かす「変色取り」を行いました。
洗浄・組み立て: 細部の汚れも洗浄し、元通りに組み立てます。
処置を施したマストタンクがこちらです。
【After】修理後の状態


いかがでしょうか。 あの目立っていた紫色や茶色のくすみが嘘のように消え、カルティエ本来の温かみのあるゴールドの輝きが蘇りました。 再メッキをしたかのように見えますが、これは表面の変色を取り除き、元々のゴールドメッキの美しさを引き出した結果です。
「変色してしまって使いづらい」 「古い時計だから綺麗になるか不安」
そんなカルティエ マストタンクをお持ちの方は、ぜひ一度カイドージュエリーにご相談ください。 時計の状態に合わせて、「変色取り」や「再メッキ」など、最適な修理プランをご提案いたします。
修理のご相談・お見積もりはこちら カイドージュエリー 時計修理・オーバーホール