2026.03.30WATCH REPAIR
「大切に保管していたマストタンク、久しぶりに出したら真っ黒に変色していた……」 「裏蓋の汚れが拭いても落ちない、どうしたらいいの?」
世界中で愛されるカルティエのマストタンク。しかし、その素材特性ゆえに、変色(黒ずみ)のお悩みが非常に多い時計でもあります。
今回は、打ち傷は少ないものの深刻な変色に見舞われたマストタンクの「変色取り修理」をご紹介します。カイドージュエリー独自の技術力で、地金を傷つけず新品同様の輝きを取り戻したプロセスをご覧ください。
今回お預かりしたタンクの裏蓋は、衝撃的なほど変色していました。
裏蓋(修理前): 元のゴールド全体が黒ずみ、刻印も不鮮明です。ネジ周りなど、細部まで変色が進行しています。
本体ケース(修理前): 裏蓋ほどではありませんが、ゴールドの輝きが曇り、くすんだ状態になっています。
このマストタンクは「ヴェルメイユ」という技法(シルバー925に厚金メッキ)で作られています。この変色は、銀が空気中の硫黄成分と反応する**「硫化」**が原因です。 打ち傷が少ないためメッキの剥がれではありませんが、このレベルの重度な変色は、市販のクリーナーでは落とせず、無理に磨けばメッキを傷めるリスクがあります。
カイドージュエリーでは、時計の状態を見極め、それぞれの個体に最適な修理方法を選択します。
まず、時計を完全に分解し、ケース、裏蓋、リューズをパーツ単体の状態にします。これにより、ガラスの縁やネジ穴など、汚れや変色が溜まりやすい細部まで確実にアプローチすることが可能になります。
熟練の職人が、素材特性に合わせた専用の技術で、地金を傷つけることなく酸化膜(黒ずみ)を丁寧に取り除きます。




最も変色が激しかった裏蓋は、この通り。変色取りと精密研磨によって、酸化膜が完全に除去されました。メッキ層の濁りのない、透き通った18金ゴールドの輝きが蘇り、刻印も美しく際立っています。

変色してしまったマストタンクは、適切なお手入れで何十年と使い続けられる名品です。「変色が酷いからもう直らない」と諦める前に、ぜひカイドージュエリーへご相談ください。
私たちは、時計の外装修理におけるプロフェッショナルです。1本1本丁寧に、心を込めてメンテナンスさせていただきます。全国からの配送修理も承っております。
▼カイドージュエリー 時計修理・再メッキの詳細はこちら https://kaido-co.jp/watch-repair/