2026.06.06WATCH REPAIR
今回は、特別なお品物をお預かりいたしました。時代を超えて愛され続ける名作、カルティエの「18金製・手巻き式タンク」の修理事例をご紹介します。
当ブログではこれまで、シルバー地金にゴールドを重ねた「ヴェルメイユ(マストシリーズ)」の変色修理を多くご紹介してきましたが、今回は素材そのものが「18金(K18)」という大変希少なモデルです。
18金製のカルティエタンクは、その圧倒的な重厚感と気品で多くの時計ファンを魅了します。 しかし、18金は純金そのものだけでなく、強度を保つために「銀」や「銅」などの割金(わりがね)が含まれています。これら微量に含まれる金属が、空気中の成分や汗・皮脂と反応して酸化することで、美しいゴールドの上にも特有の「くすみ」や「黒ずみ」が生じてしまうことがあります。
お預かりした手巻き式の18金タンクは、長年のご愛用により、ケース全体が本来の鮮やかなゴールドカラーから、少し深みのあるアンティークな色合いへと変化していました。
ケースの変色: 特にリューズ周りやケースの縁には、酸化によるくすみが顕著に見受けられました。

裏蓋の状況: 下の写真で確認できるように、裏蓋にも経年による微細な酸化膜が広がり、輝きが鈍くなっていました。

これらは決して劣化ではありません。大切に使い込まれた証とも言える「アンティークの味わい」ですが、メンテナンスによって本来の黄金色の輝きを取り戻すことで、再び瑞々しい姿でお使いいただけます。
今回は、素材の風合いを最大限に活かしつつ、酸化物だけを丁寧に取り除く当店の「15,400円(税込)変色取りコース」にて施工いたしました。
当店の「変色取りコース」は、特殊な洗浄技術を用いて、地金の表面を一切削ることなく、表面に固着した酸化膜(変色)だけを化学的に除去します。
ケースの輝き: 下の写真をご覧ください。施工前の重厚な色合いから一転、18金特有の温かく鮮やかな黄金色が蘇りました。リューズ周りのくすみも解消され、カルティエらしい洗練された光沢が戻っています。

裏蓋の仕上がり: 裏蓋の刻印の深みや質感もより鮮明に浮き上がっているのがわかります。表面を磨いていないため、時計が刻んできた歴史(細かな傷など)はそのままに、本来のゴールドの輝きだけが完璧にリセットされました。

今回のように、ケース素材が18金であっても、適切なお手入れをすることで、美しい輝きを永続的に楽しむことができます。
「最近、輝きが鈍くなってきた気がする」
「大切な贈り物なので、美しさを保ちたい」
そんな時は、ぜひカイドージュエリーの「変色取りコース」をご検討ください。職人が一本ずつ、その時計の状態を見極めながら丁寧にケアさせていただきます。
福井県の店頭への持ち込みはもちろん、全国どこからでもご利用いただける「配送修理」も承っております。あなたの腕元で時を刻む大切なカルティエを、もう一度輝かせましょう。
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