2026.06.21WATCH REPAIR
大切な時計を愛用する中で、ふと気づくと表面に現れている「茶色い変色」。今回は、打痕が原因で変色してしまった「マスト ドゥ カルティエ ロンド」の修理事例をご紹介します。
お預かりした時計の状態は、全体的には非常に綺麗なコンディションを保たれていました。しかし、ベゼル部分にいくつか打痕があり、その衝撃によって金メッキが剥がれてしまったことで、地金が露出し、そこから茶色く変色が進んでしまっている状態でした。また、裏蓋にも一部変色が見受けられました。
今回、時計全体の良好な状態を維持するため、無理に研磨を行うことは避け、変色部分を丁寧に処理した上でメッキを施す手法をとりました。
結果として、修理前のような茶色い変色は消え、ご覧のように新品のような美しいゴールドの輝きが見事に復活しました!
| 箇所 | 修理前 | 修理後 |
| ベゼル | ![]() |
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| 裏蓋 | ![]() |
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「マスト ドゥ カルティエ」ラインは、カルティエの歴史を語る上で欠かせない存在です。
1970年代、時計業界を襲ったクォーツショックの荒波の中で、カルティエはブランドの存続をかけた大きな決断を下しました。それが、1973年にスタートした「マスト ドゥ カルティエ」です。
「マスト(Must)」とは、「絶対的な必需品」を意味します。それまで富裕層のための高級品であったカルティエを、より多くの人々に愛される存在にするため、スターリングシルバー(銀)のケースに厚いゴールドプレートを施す「ヴェルメイユ(Vermeil)」という手法を採用しました。
この英断により、カルティエのデザイン性とエレガンスはそのままに、手が届きやすい価格帯を実現。結果として世界的な大ヒットとなり、カルティエは現代を代表するラグジュアリーブランドとして確固たる地位を築くこととなったのです。
今回のように、打痕や日常の摩耗からメッキが剥がれ、変色してしまうことは珍しくありません。しかし、適切なメンテナンスを行えば、時計は何度でも美しさを取り戻すことができます。
「愛着のある時計をいつまでも綺麗に使いたい」
「変色が気になって身につけるのをためらってしまう」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひカイドージュエリーにご相談ください。職人がお客様の時計の状態を拝見し、もっとも適した修理をご提案させていただきます。
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