2021.08.11WATCH REPAIR
時計の外観を綺麗にするには色々な道具と経験からくる技術が必要です。
時計の外観を綺麗にする修理の一つは研磨です。研磨はその名の通りに磨くこと。表面をピカピカの鏡面にすることです。
そしてもう一つはヘアラインという艶消しの部分を綺麗に仕上げることです。
この写真のベルトを見てください。真ん中がピカピカの鏡面仕上げで、その両脇の左右が艶消しになったヘアライン仕上げです。
これらの仕上げは器用な方ならある程度はご自分で仕上げることも可能です。ただハイレベルで仕上げようと思うとそれなりの機械を使わないと綺麗には仕上がらないと思います。
このような直線のヘアラインは比較的簡単に引くことが出来ますが。問題は裏蓋に引いてある円形のヘアラインです。
これらのブルガリの裏蓋には円形のヘアラインが入っていますが、長年の使用からくる擦り傷がたくさん入っています。この裏蓋に新たに円形のヘアラインを入れ、擦り傷を消して綺麗な裏蓋にすることがとても難しかったのです。この修理は長年の課題でしたが・・・あれではどう?これではどう?と色々と機材とやり方を考えた結果、やっとベストの仕上がりに持っていくことに成功しました。
これがヘアラインを入れ直して裏蓋を綺麗にした試作品です。実際にヘアラインを入れてみた結果、想像していた以上に綺麗に仕上がったので大満足です。
これは当店独自のやり方ですが、これでお客様に一層喜んでいただけそうです。
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