2025.10.22WATCH REPAIR
ブランドのイニシャルを大胆にデザインに取り入れた、エルメスのアイコンウォッチ**「Hウォッチ」**。
その特徴的なデザインから、誕生以来、世界中のファンに愛され続けているタイムピースです。しかし、長年愛用されていると、ケースのメッキが剥がれてしまい、せっかくの美しい輝きが失われてしまうことがあります。
今回は、このエルメスHウォッチのメッキ剥がれを、当店の「再メッキ修理」で見事に再生した事例をご紹介します。
修理事例のご紹介の前に、まずはHウォッチがどのようにして生まれたのか、その背景に少し触れてみましょう。
Hウォッチは、デザイナー**フィリップ・ムケ(Philippe Mouquet)**のひらめきによって、1996年に誕生しました。
ムケ氏は、「メゾンのイニシャルである**『H』をケースに取り込む**」という大胆なアイデアを実現。時計のベゼルやラグ(ベルトとケースをつなぐ部分)全体をエルメスの頭文字である「H」の形にすることで、一目でエルメスとわかる、他に類を見ないユニークで上品なデザインを生み出しました。
このアイコニックなデザインは、瞬く間に世界中で人気を博し、現在に至るまでエルメスを代表するウォッチコレクションとして君臨し続けています。
今回お預かりしたのは、長年ご愛用されているHウォッチ(モデル:HH1.201)。
愛用する中で避けて通れないのが、ケースのメッキ剥がれです。特に、時計ケースの四隅にある「H」型のラグ(突起)部分は、日常的に肌や衣類と擦れたり、汗や皮脂が付着しやすいため、メッキが剥がれやすい箇所です。
お客様のHウォッチも、まさにこのラグの部分からメッキが剥がれ、下地の金属の色が露出し、輝きが失われてしまっている状態でした。
メッキが剥がれ、地金が見えている状態です。特に「H」の角の部分で顕著です。
当店の再メッキ修理は、ただ上からメッキを塗り直すだけではありません。
この工程を経ることで、ケースはまるで新品同様の輝きを取り戻します。
メッキ剥がれが完全に修復され、ケース全体が均一で深みのあるゴールドの輝きを取り戻しました。裏蓋も磨き上げられ、刻印(HH1.201、シリアルナンバー)もはっきりと見て取れます。
修理前後の比較により、その再生効果が一目瞭然です。
エルメスHウォッチのアイコニックな魅力は、その美しいケースの輝きによって完成されます。メッキの剥がれは、諦める必要はありません。
カイドージュエリーでは、今回ご紹介したHウォッチだけでなく、様々なブランドのメッキ剥がれや変色に対応する再メッキ修理を承っております。
長年大切にしてきた時計の輝きを取り戻したい方は、ぜひ一度、当店の修理サービスにご相談ください。熟練の技術で、お客様の思い出の時計を美しく蘇らせます。
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