深い傷のオメガ シーマスターを蘇らせる！歴史と誕生秘話に迫る

大切な時計に、思いがけない深い傷がついてしまった…そんな悲しい経験はありませんか？今回は、コンクリートで擦ってしまい、本体とベルトに深い傷が入ってしまったオメガ シーマスターの修理事例をご紹介します。

傷を負ったオメガ シーマスター

お預かりしたのは、オメガ シーマスター プロフェッショナル。海を愛する人々のために作られた、屈強なダイバーズウォッチです。

しかし、ご覧の通り、ケースのラグ部分とブレスレットに、コンクリートで擦ったと思われる深い傷が入っていました。本来の美しい輝きが失われ、オーナー様も大変お心を痛めていらっしゃいました。

ご安心ください。時計の専門家として、このシーマスターを元の姿に戻す修理を行いました。

【今回の修理内容】

1. 深い傷の除去: 特殊な研磨技術を使い、傷の深さに合わせて丁寧に研磨しました。深い傷を消すには高度な技術が求められますが、熟練の職人が一点一点、時間をかけて作業しました。
2. サテン仕上げとポリッシュ仕上げの復元: シーマスターのケースとブレスレットは、つや消しのサテン仕上げと鏡面仕上げのポリッシュが組み合わされています。それぞれの仕上げを忠実に再現することで、オリジナルの質感を完璧に復元しました。

修理を終えたシーマスターは、まるでタイムスリップしたかのように元の美しい姿を取り戻しました。深い傷は跡形もなく消え、本来のシャープな輝きが戻りました。

オメガの歴史とシーマスター誕生秘話

この屈強なダイバーズウォッチが生まれた背景には、オメガの輝かしい歴史と、人類の海への挑戦がありました。

【オメガの歴史】

オメガは、1848年にスイスで創業した高級時計ブランドです。ギリシャ語で「究極」を意味する社名が示す通り、高い精度と信頼性を追求してきました。

20世紀初頭には、英国海軍が公式に採用するなど、その堅牢性と信頼性は早くから高く評価されていました。

【シーマスター誕生の秘話】

シーマスターが誕生したのは、第二次世界大戦後の1948年。戦時中に英国軍に供給していた腕時計の防水技術を民生用に転用したことが始まりでした。

初のシーマスターは、現代のダイバーズウォッチのような本格的なものではなく、防水性を備えた実用的なドレスウォッチとしてデビューしました。

しかし、真の「シーマスター」が誕生するのは、1957年に登場した**「シーマスター 300」**です。

これは、本格的なダイビングにも耐えうる頑丈なケースと、高い防水性能を備えた、オメガ初のプロフェッショナル向けダイバーズウォッチでした。

その後もシーマスターは進化を続け、飽和潜水に対応した「プロプロフ」や、映画『007』でジェームズ・ボンドの腕を飾るなど、伝説的な存在となっていきます。

【まとめ】

コンクリートでついた深い傷も、専門の職人の研磨技術があれば、その輝きを再び取り戻すことができます。

オメガ シーマスターは、単なるダイバーズウォッチではありません。そのタフな外観の裏には、人類の海への飽くなき探求心と、時代を超えて愛される信頼のストーリーが秘められています。

長年愛用してきた大切な時計の修理・オーバーホールは、ぜひ当店にお任せください。あなたの時計が持つ物語を、これからも大切に繋いでいくお手伝いをさせていただきます。