2021.08.17WATCH REPAIR
あれ!腕時計のガラスの中にゴミが入ってる!
こんなことってありませんか?購入してから10年以上経った腕時計であきらかに目に見えるようなゴミがガラス内部にある場合はガラス接着剤が剥離している可能性があります。
こちらはセイコーのクレドールです。8時の辺りに大きなゴミが見えます。他にもガラスの円周が全体的に汚れたように見えます。
こちらが拡大した写真です。この褐色のゴミは本来は透明なガラス用の接着剤が長期間の経過で硬化して色が変わり剥離してしまったものです。
この状態になると当然ですが接着能力が無くなり、ガラスが自然に落ちてしまうことになります。
このガラスをの形を見ていただくと分かりますが真四角ではなく四隅に切り込みが入っています。時計のガラスは円形と真四角のガラスは部品を用意するのが簡単なのですが、このように変形のガラスは純正部品がメーカーに無いと簡単には交換が出来ないということになります。
このガラスもセイコーに純正部品でないとガラス交換が出来ないことになります。仮にセイコーにこのガラスの部品の在庫があってもサファイヤダラスなので15,000円ほどはすると思います。しかし最近のメーカーは部品保有年数を7年と言っていますので、古い時計の場合は部品が無い場合が大変多くなっています。
もし、このガラスが落ちて無くなった場合は、たぶんセイコーに在庫が無いので、別作のオーダーで作ることになります。この別作の料金が高額で、この形状は普通のミネラルガラスで1万円~1.5万円、これをサファイヤガラスで製作すると3~4万円はかかるかもしれません。
ですから、古い時計の場合はなるべくガラスを落とさないように注意することが大切です。
今回のようにガラスが取れかかっている場合は、一旦ガラスを外して硬化した接着剤を取り去って、新たに接着をし直します。
ガラス用接着剤は2液を混ぜ合わせて使うタイプと、写真のように1液で紫外線で硬化させるタイプがあります。
当店では写真のセイコーのS-314という防水タイプの接着剤を使い、紫外線ライトを照射して硬化させて修理をしています。
作業内容 : ガラス接着修理
修理費用 : 2,200円(税込)(店頭持ち込み以外の場合は別途に送料がかかります)
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