2022.02.13WATCH REPAIR

タグ・ホイヤーセルのメッキとベルトのコマ直し

金色と銀色のコンビのタグ・ホイヤーセルのメッキの修理依頼をいただきました。
これまで3回ほどタグ・ホイヤーセルのメッキをさせていただいて、その工程をブログに記載をさせていただきました。そのブログを見てご連絡をいただいたようです。

お預かり時のタグ・ホイヤーセルの表面の写真

お預かり時のタグ・ホイヤーセルの裏面の写真

こちらが送られて来たタグ・ホイヤーセルです。金色の部分のメッキが剥げてきており、ステンレスの銀色の部分も擦り傷がたくさん入っています。

広げた状態のタグ・ホイヤーセルの写真

広げてみるとこんな感じです。金色のコマにかなりメッキが剥げた部分があります。

タグ・ホイヤーセルのベルトの写真

ベルトだけを取り出しました。この後に全てのコマを1コマ1コマバラバラに解体します。

研磨とヘアラインを入れたベルトの写真

解体した後に同じ色のコマを連結します。そして金色のコマは研磨でメッキを落とし、ステンレスの銀色のコマは研磨をした後にヘアラインを入れます。

研磨した本体ケースとベゼルの写真

こちらは本体ケースとベゼルです。本体ケースはヘアラインで傷を目立たなくします。ベゼルは研磨でメッキを落とします。

エナメルを入れたベゼルの写真

研磨でベゼルの数字のエナメルが落ちるので、メッキ後に再び黒いエナメルを入れて修正をします。

再メッキを終えたベルトの写真

金色のコマの18金のメッキが出来上がりました。この後、全てのコマをバラバラにして、再びコンビの配色に組立直しをします。

コマの先端を溶接した写真

タグ・ホイヤーセルは長年使用するとベルトのコマにガタたつきが起こります。これはセルシリーズの欠陥?かと思っています。このタグ・ホイヤーセルにもコマにガタつきがある箇所が数か所ありました。
ガタつきのあるコマにはステンレスの細い棒を溶接して先端を僅かに大きくしてやります。

先端にステンレスが付いた写真

太すぎても入りませんので、最後はヤスリで調整をしていきます。

溶接で修正したコマ

ある程度の目途がたつと、プラスチックのハンマーで叩いてカシメ入れます。

コンビのベルトを組み立てている状態

こちらがコンビにしてベルトを組み立ているところです。

組みあがったコンビのベルト

組みあがりました。このあとバネ棒で時計本体に取り付けて完成です。

出来上がった写真

出来上がりました。お預かりした状態に比べるとても綺麗になっているのが分かります。

ビフォア・アフターの表面の写真

ビフォア・アフターの裏面の写真

ビフォア・アフターの表面、裏面の写真をご覧ください。

今回のタグ・ホイヤーセルの修理料金
作業内容 : 研磨・メッキ修理
修理費用 : 46,200円(税込)
再メッキ修理には2年保証が付いています。
往復の送料は無料です。

 

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2024年2月1日より時計修理料金を改定させて頂きます。
詳しくは下記をご参照ください。
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