2023.02.08WATCH REPAIR
当店のこのブログの修理の記事を見て「エルメス・ラリー」の修理のご依頼をいただきました。
上の写真のを見ていただくとベゼル(ガラスの周り)の12時側と6時側のメッキが摩耗で激しく剥がれています。
またベルトには何ヶ所も深い打ち傷があります。写真のHの部分はヘアラインが入って艶消しになっているのですが、摩耗でヘアラインが薄くなっています。このHの部分についてはヘアライン仕上げも鏡面仕上げも出来る旨をお伝えしましたら、鏡面仕上げを選択されました。
ベルトはステンレスなので今回はH部分のメッキを完全に取り去る為にメッキ工場での薬液を使ったメッキ剥がしをしてから研磨仕上げをしました。またベゼルなどはそのまま研磨で鏡面仕上げにしました。この後にベルトは「差しメッキ」という特殊なメッキをします。
メッキが出来上がったので時計を組み立てました。H部分はヘアラインの艶消しからオリジナルの鏡面仕上げとなっておりピカピカで眩しいくらいの仕上がりです。
このような修理は以前は33,000円の修理料金でしたが、メッキ工場での薬剤のメッキ剥がし工程をプラスする為に2023年2月より38,500円の価格に改定させていiただきます。