2026.05.16WATCH REPAIR
カルティエの名品「マストタンク」の多くは、シルバー925に18金を厚く重ねる「ヴェルメイユ」という技法で作られています。しかし、この素材は経年によって酸化が進み、真っ黒に変色したり、角の部分のメッキが剥がれてしまったりすることがあります。
今回は、そんな深刻なダメージを負ったクォーツモデルの劇的なビフォーアフターをご紹介します。
お預かりした際の状態は、まさに「ヴェルメイユ特有」の悩みが凝縮されたコンディションでした。
本体ケース: 全体が重度の酸化によって黒く変色しています。さらに、表面や角の部分にはメッキの剥がれも見受けられ、地金のシルバーが露出している状態でした。
裏蓋: 肌に触れる裏蓋も、全体がどんよりとした黒ずみに覆われ、せっかくのブランドロゴや刻印が判別しにくい状態です。
このレベルの剥がれや変色は、簡易的なクリーニング(変色取りのみ)では完全に直すことができません。地金を整え直し、新たに金を重ねる「再メッキ」が必要です。
当店の再メッキコースは、単に色を塗るだけではありません。時計本来の美しさと耐久性を引き出すため、以下の工程を徹底しています。
ムーブメントを保護するため、時計を完全に分解。ケースと裏蓋をパーツ単体にした状態で、隅々の黒ずみを丁寧に取り除きます。
メッキを施す前に、傷や剥げ跡を消すための研磨(ポリッシュ)を行います。
本体ケース: 歪みのない美しい「鏡面仕上げ」を施します。
裏蓋: オリジナルの質感を再現するため、研磨後に繊細な「ヘアライン仕上げ」を施します。
一般的なメッキよりも遥かに厚い、「5ミクロン」の18金厚金メッキを贅沢に施工します。
高級感: しっとりとした深い黄金色が復活。
保護力: 厚いメッキ層が地金を強固に守り、再びの剥がれや変色を大幅に抑えます。

真っ黒だったケース が、修理後には周囲を鮮明に映し出すほどクリアな鏡面へと生まれ変わりました。剥げていた角の部分も、どこが境目か分からないほど完璧に修復されています。
酸化膜で覆われていた裏蓋 も、この通り。精密なヘアライン仕上げと厚金メッキによって、刻印が美しく浮かび上がる最高の仕上がりとなりました。
カルティエのマストタンクは、適切に手を入れれば何十年と使い続けられる名品です。「変色が酷いから」「剥げてしまったから」と諦める前に、ぜひカイドージュエリーへご相談ください。
福井県の店頭はもちろん、全国からの配送修理も承っております。あなたの想い出が詰まった「一生モノ」の時計、私たちが再び輝かせます。
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