2026.07.08WATCH REPAIR
カルティエのヴィンテージウォッチの代名詞である「マストタンク」。クラシカルで洗練されたスクエアケースは、どんな時代にも色褪せない魅力を持っています。
しかし、長年愛用しているうちに、「時計の角や四隅のゴールドが薄くなり、シルバーの地肌が見えてきてしまった」「表面全体が斑点状に激しく変色してしまった」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
マストシリーズに採用されている「ヴェルメイュ」技法は、シルバー925の上に金を重ねているため、経年変化や擦れによってどうしても角のメッキが摩耗しやすくなっています。
「地肌が見えるほど傷んでしまったら、もう綺麗には戻らないのでは……」と諦める必要はありません。今回は、ケース四隅のメッキが大きく剥がれ、変色も進んでしまったマストタンクを、当店の「研磨&5ミクロン厚手再メッキ修理」で見違えるように美しく蘇らせた事例をご紹介します。
今回お預かりしたマストタンクは、愛用されてきた歴史を感じる、以下のような深刻なダメージが見られました。
本体ケースの四隅: 時計の角やラグの先端部分など、日常的に擦れやすい「四隅」の金メッキが完全に剥がれ落ち、下地のシルバー(銀色)が大きく露出していました。

ケース側面・表面: 剥がれた部分の境界線やケース全体に、赤茶色や黒っぽい斑点状の激しい変色(硫化・酸化)が広がっており、ゴールド本来の輝きが失われていました。
下地のシルバーが露出している場合、表面を洗浄するだけの「変色取り」では銀色を消すことができません。美しさを完全に取り戻すには、一度表面の変色や小傷をきれいに取り除いた上で、再度ゴールドをコーティングする「再メッキ修理」が必要です。
再メッキを美しく、そして長持ちさせるためには、コーティング前の「下地作り」がすべてを決めておき。
カイドージュエリーでは、まずケース表面の変色や細かな傷を職人の手で丁寧にポリッシュ(研磨)して平滑に整えます。
さらに、今回のこだわりは「裏蓋の仕上げ」です。マストタンクの裏蓋は、文字の刻印がある中央部分が「サテン仕上げ(筋目を入れたヘアライン加工)」になっています。研磨によってこのヘアラインが消えてしまわないよう、職人が手作業で美しい筋目を引き直してから、再メッキの工程へと回します。

徹底的な下地処理を行った後、通常のファッションジュエリーで行われる薄いメッキとは一線を画す「5ミクロン」の非常に厚い18金メッキを施しました。
仕上がりをご覧いただくと、ケースの四隅に大きく露出していたシルバーの地肌は完全に隠れ、どこから見てもムラのない、均一でリッチなイエローゴールドの輝きが戻っています。

裏蓋も、ブランドロゴやシリアルナンバーの刻印をシャープに残したまま、美しいヘアライン加工とゴールドのコントラストが綺麗に復活しました。単にメッキを乗せるだけでなく、時計本来のオリジナルな質感を忠実に再現するのが当店のプロのこだわりです。

| 項目 | 内容 |
| 対象ブランド | カルティエ(Cartier) |
| モデル名 | マストタンク(Must Tank / ヴェルメイュ) |
| 修理内容 | 本体ケース・裏蓋の精密研磨、裏蓋ヘアライン引き直し、5ミクロン厚手18金再メッキ修理 |
| 修理料金 | 38,500円(税込) |
「もうゴールドが剥がれて銀色が見えているから直せないかも」と引き出しに眠らせているマストタンクはありませんか?
カイドージュエリーでは、単なる変色であれば安価な「変色取り(15,400円)」をご提案し、今回のように地肌が見えている場合には、耐久性に優れた「5ミクロン再メッキ(38,500円)」を行うなど、時計の摩耗状態に合わせた最適な修理プランを見極めます。
福井県内の店舗受付だけでなく、全国からの郵送修理も毎日承っております。大切な思い出が詰まったカルティエを、もう一度主役の時計として輝かせてみませんか?まずはお気軽にご相談ください。